IFAになって思うこと

　はじめまして、株式会社Innovation IFA consultingの小宮と申します。今回は弊社２回目の記事投稿になりますので、本年１月にIFAに転職したばかりの新人IFAの私が感じた「IFA」について話していきたいと思います。

IFA転職のきっかけと働き出すまで

　IFAという働き方を知ったきっかけは、平成最後の日に証券会社新人時代にインストラクターだった先輩と食事をしている際に、その先輩が言及したからでした。証券マン時代の私は、「アメリカのように医者、弁護士、証券パーソンが名誉な仕事だという認識が、日本のスタンダードになるべきだ。」という考えを持ち、日々の業務に邁進しておりました。その話を先輩にすると「その証券パーソンというのはIFAを指す。」と仰り、衝撃を受けました。また、当時の前職の証券会社は、アドバイザリー型ビジネスを目指して舵を切ったばかりで、従来のブローカー業務だけでは、お客様や日本全体の金融資産を増加させることは難しいと考えておりました。

　先輩からIFAの話を聞いた直後は、大手証券会社に所属していてもアドバイザリー型ビジネスに移行することは可能であり、それを自分自身が引っ張っていこうと思い業務に励みました。しかし、その思いとは裏腹に、大きな組織が舵を切ることは簡単なことではありませんでした。結局行動が不自由になるだけでなく、お客様が会社の掲げている方針とそれを理解しきれない現場の古い考えの板挟みになり、不利益を被るケースが多くなっているように感じました。他にも方法はあったのかもしれませんが、転勤もノルマもなく、長い目線でお客様にアドバイスが出来るIFAこそ、日本の証券業をブローカー型ビジネスから、アドバイザリー型ビジネスへ昇華させるのではないかと考え、約８年間お世話になった証券会社を退職し、Innovation IFA consultingに転職致しました。

IFAに転職する前のイメージと転職後に感じたこと

　IFAに転職する前は、IFA同士の関わりは希薄で、少し寂しいイメージを持っておりました。また、お客様の末永い利益の追求よりも、自身の収入を増やすことばかりに目を向けているIFAも多いのではないかというマイナスなイメージも強く持っておりました。

　しかし、転職し業務を開始してみると、社内の雰囲気は非常に明るく、働きやすい環境で驚きました。また、相場の話やお客様のロングタームでの利益の追求に関しては不真面目な人間は一人もおらず、皆それぞれにプロ意識を持ち、その考えを共有する環境が整っていて、こちらも大きな衝撃を受けました。

新人IFAの感じた大手証券会社と比べたIFAのメリットとデメリット

　IFAに転職して感じるメリットの１つ目は、ノルマと転勤がないため数十年、あるいはその次の世代に至るまでの長い目線でのご提案が自由に出来ることだと思います。転勤のある業態だと、どうしても数十年後に喜んでいただき、営業員としても目先の見返りは少ないけど長い目で見るとありがたいというような提案は少なくなりがちなのではないかと思います。

　２つ目は、IFA自身の当事者意識が高く、一人一人の考えがしっかりしているという点です。相場の見通しやお客様への提案に悩みが生じた際に同僚に相談すると、面白い意見がもらえることが多く、非常に有意義な時間となります。

　３つ目は、働き方が自由であるという点です。私自身は出社し業務を行っておりますが、どのように働くかは各IFAの自由です。結論の出ない煩わしい会議等も無く、無意味な報告文書を打ち込む時間も無いため、ほぼ全ての時間をお客様の為に費やすことが可能です。

　デメリットは、大手証券会社時代には当たり前のように与えられた相場のレポート等が存在しないため、IFA自身で調べ、取得する必要があります。また、仕事全般でも能動的に行動しないと、そもそもお客様が出来ないため、なんとなく与えられた仕事を適当にこなしたいという方には全くお勧め出来ない仕事です。逆に言えば、お客様の為に能動的に行動できる方からすると、理想的な働き方だと言えます。

最後に

　IFAに実際に転職するまで、本当にやっていけるのか、そもそも大手証券会社での職位等現在の地位を全て捨てるのは怖い等、様々な葛藤がありました。しかし、実際に転職してみると、心から転職して良かったと言える充実した日々を過ごしております。能動的に働ける仲間が増え、正当な競争が生まれることがお客様の為になり、証券業界自体の成長にもつながると考えます。一緒に業界全体を盛り上げて参りましょう。