IFAという働き方について

IFAへの転身を考えている皆様へ。初めまして、ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社の山口と申します。ここでは、私自身がIFAへ転身し、IFA事業の起ち上げを行った経験から、前へ進もうとしている皆様へ参考になればと思い、IFAという働き方について述べてみたいと思います。

IFA業界について

まず、IFA業界の今のTOPICSを私なりにいくつか挙げてみます。

・知名度や注目度は確実に向上している
・一方でIFA業界も玉石混交という指摘も出始めている
・IFAの人数は右肩上がり
・手数料引き下げの動きが顕著
・各事業者の方針や特色に工夫が必要
・出身母体別にサービス内容に幅がある

資産運用の必要性がいよいよ切迫してきている中で、メディアの力もあってIFAの知名度や注目度が向上しているのは確実です。しかし、特定の既存金融機関の社員ではないという点でIFAの幅は広く、法人個人問わず様々なIFAが活動している中では全てが前向きに受け止められているわけではありません。過当売買や過大収益、コンプライアンス違反といった事例も少なからず業界内では共有されています。IFAの人数が増え、業界がさらに拡大し、お客様のIFA利用が浸透していくためには、これまで以上に一人ひとりが営業活動のスタイルについてしっかり律していかないといけないという課題も浮き上がっています。

一方で売買手数料水準は一気に引き下げの方向に動き、金融機関全体としてもいよいよFeeモデルへの移行がタイミングとして差し迫ってきています。各事業者は既に手数料収益獲得自体が厳しくなる中で、どのような方法で安定的な収益を確保するか、一日でも早く方針を決めて実行し、安定軌道に乗せたい焦りの中にいると思います。

今年は、ある意味マーケットは追い風だったでしょう。しかしいつも収益が上がりやすい投資環境とは限りません。Feeモデルへ移行するのか、どのように収益を確保していくのか、そのためにお客様へどのような取り組みやサービスを打ち出していくのか、個人的にはこの3年ぐらいが大きな変革期だと思っています。IFA事業者も得意とするサービス内容や方針は各社様々ですが、この3年で世間に広く認知される事業者、いわば業界内での各社の位置づけはかなり具体化するのではないかと予想しています。つまり伸びる会社とそうでない会社の差が開いていくだろうと思われます。私は今はそのような時期ではないかと考えています。

IFA事業者の組織形態について

実際にIFAとして活動するにはどこかの登録事業者を通じて外務員登録を行う必要があるわけですが、IFAに転身する際にはどの事業者に籍を置くか悩まれることもあるかもしれません。IFAとしての働き方やキャリア形成にも関わってくる大切なことだと思います。そこで、事業者の主な組織形態について見てみたいと思います。

<雇用・勤務形態別>
・業務委託契約(IFA)中心
・正社員スタッフ中心
・業務委託と正社員の混合型
・その他

<主要メンバーの出身母体別>
・証券系
・保険系
・銀行その他
・異業種系

まず雇用・勤務形態別ですが、一般的にはIFAと言えば業務委託契約で個人事業主として活動することをイメージする方が多いようです。個人事業主として活動するIFAが仕事をしやすい環境を整える事業者も多いです。また、少数派かもしれませんが正社員中心のスタッフで運営している事業者も存在しています。中には会社としての方針や特徴を明確化し、宣伝広告活動も積極的に行う事業者もあります。加えて業務委託契約と正社員スタッフ両方を抱える事業者も数多く存在します。様々な働き方を提供するという点で各事業者の考え方を反映させており、良いことだと思います。

次に主要メンバーの出身母体別ですが、証券系は資産運用や商品提案に強く、保険系はライフプランニングや積立投資による資産形成に強みがある、といったことを耳にします。異業種系は士業の先生が兼業をしたり、幅広い顧客を持つ異業種がIFA事業に参入してきたりするケースがあります。

いずれにしましても、自分の仕事に対する考え方や得意分野、キャリアアップにマッチする事業者を選ぶことが大切だと思います。ちなみに弊社は正社員スタッフ中心にユニークなキャリアを持つシニアの方が業務委託で活躍されるハイブリッド型を採用しています。特徴としては、会社としての理念や方向性を重視し、本当にお客様に喜んで頂ける金融サービスについて、具体的なアクションを次々に起こしてお客様のフィードバックを受け、さらに改良したり新しい企画を作ったりするサイクルを会社として回している、ということが言えます。詳細は弊社WEBや弊社紹介記事をご覧ください。

・弊社ホームページ
ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社 | 独立系金融アドバイザー(IFA)によるコンサルティング | 大阪 (peregrine.co.jp)

・フォーカスIFA インタビュー記事
IFAインタビュー|サービス業としての金融業界の確立とその先(山口氏)|Focus IFA (focus-ifa.com)

・アドバイザーナビ インタビュー記事(2020年11月)
IFAファームTOPインタビュー ┃ 業界最大規模のIFAファームと提携 提携ファーム100社以上 業界初のIFA特化転職サービス ┃ IFA転職 by ADVISER navi (ifa-tenshoku.com)

IFAとしての働き方~業務委託か正社員か~

結論としては、希望する働き方やキャリアプラン、価値観など最終的には各個人の判断で選択するもので、どちらが良いかの問題ではないと思います。ただ、これからIFAへの転身を検討されていらっしゃる皆様に、その判断の参考になればと私なりにそれぞれの特徴を整理してみたいと思います。

業務委託契約では個人事業主になりますので、自分で営業活動の経費管理や確定申告が必要になりますが、働き方の自由度は極めて高く、自分の仕事に集中できるという点が大きなメリットかと思います。報酬も契約で決める報酬率によりますので、成果次第では高い報酬を得ることができるでしょう。一方で会社組織によるサポートは一般的にはないので、新規開拓を含め営業活動は自分一人で行っていく必要があります。所属する会社が将来成長してもその分の果実を得ることはできません。

弊社では業務委託と正社員の割合は約1:1ですが、正社員は30歳代前半が中心で、業務委託は全員50歳代です。業務委託の方は皆さんユニークなキャリアをお持ちで、生命保険の代理店オーナーやヘッジファンドや世界銀行で腕を磨いた計量分析(クオンツ)スペシャリスト、外資系アセットマネジメントや年金運用のファンドマネジャー、ファミリーオフィスサービス提供会社オーナーなど、リテール経験はないものの金融業界の各スペシャリストが第2のキャリアステージとして弊社で活躍しています。

対して正社員(弊社の場合)は無期雇用契約を結んでおり、社会保険や福利厚生、源泉徴収など社員としての様々なメリットがあります。実績が要求されることはどの世界でも同じですが、弊社では固定給プラス年3回の業績賞与を支給しております。業績から会社が必要とする運営費等を控除し、賞与ファンドから功績に応じて配分する方法は金融機関と同じです。また、社員には将来的に役員登用や持ち株制度という可能性が開かれている場合もあります。会社が成長する成果とやりがいを経済的にも分かち合える可能性がある事も社員の魅力です。新規のお問い合わせ顧客(インバウンド)も社員が担当しますし、良い時も厳しい時もチーム力で進んでいけるのが組織の強みだと思います。加えて、ベンチャー企業の成長に重要な役割を担う経験は、履歴書の上でも貴方の非常に貴重な強みになることでしょう。

このように、それぞれの働き方には特徴があり、比較すればメリットとデメリットがあります。仕事をしていく上で自分自身が何に価値を置くかで決めれば良いと思います。私個人的な意見としては、やはり20歳代から30歳代にかけては社員という立場で組織の強みを最大限生かすことをお勧めします。ベンチャー企業ゆえに一人一人の役割と責任は大きいですが、その分経営者的な目線で仕事をする経験を積むことができ、猛烈なスピードで成長できると思います。弊社でも、本当のお客様本位の金融サービスとは何か、わたしたちには何ができるのか、という問いに挑戦を共にしていただける仲間を募集しています。

著者情報

company info

社名
ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社
本社所在地
大阪市西区西本町1-7-21 ニシモトビル8階
対応エリア
全国対応 / 北海道 / 東北 / 関東 / 中部 / 近畿 / 中国 / 四国 / 九州
提携証券
楽天証券/SBI証券

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