IFAだから出来得ること
こんにちは。株式会社Wells Partnersの桝と申します。
当社第二回目となるコラムになりますが、今回はお客様目線からIFAを活用する利点や特徴にフォーカスして幾つかお伝えしたいと思います。
お客様皆様が今後、大切なご資産の運用を相談するパートナーの選別や判断基準の一助になれば幸いです。
1.IFAの基本的な構造
まず「IFA・独立系金融アドバイザー」という言葉についてですが、明確な法的根拠に基づく定義があるわけではなく、特定の証券会社に所属していない、大手金融機関の資本の入っていない金融商品仲介業者を指すことが一般的な解釈です。IFA事業者は「金融商品仲介業者」として内閣総理大臣の登録を受けた事業者で、証券会社や資産運用会社等の金融商品取引業者の委託を受け金融商品の仲介事業を行います。
下記、関係図はIFA事業者とお客様と提携証券会社の関係性を示したものです。
こちらではお客様目線でのポイントを整理します。
① お客様はIFAと相談を行い、金融商品の購入などを検討する。その際、相談料や顧問料などお客様からIFAへ直接支払う手数料などありません。また金融商品仲介業者としての登録の有無はHP等より確認できます。
② お客様はIFAとの提携先金融商品取引業者(主に証券会社)で口座を開設し、購入商品を決定したうえで、資金を預け入れます。口座管理は金融商品取引業者で行いますが、IFAと金融商品取引業者間で情報共有を行いますので担当のIFAもお客様の口座状況を把握できます。また金融商品取引業者からお客様へ直接連絡することはほとんどありません。
③ お客様の資金の預入先はIFA事業者ではなく金融商品取引業者になりますので、金融商品仲介業者であるIFAの経営難がお客様の資産に影響を与えることはありません。
IFA事業者は、複数の金融商品取引業者や資産運用会社と提携をしていることが多く、お客様のご意向に合わせて口座を開設する金融商品取引業者を選ぶことができます。実際に、複数の口座を持ち商品ごとに使い分けるお客様も多くいらっしゃいます。
昨今、IFAプラットフォームとしてシステム展開をしている金融商品取引業者はネット証券や中小対面型証券が大半でしたが、某大手証券会社もIFAプラットフォームを開放・強化していくとIRで声明を発表しておりIFA事業者の提供できるソリューションの幅は更に広がりを見せております。
2.IFAだからできる具体的内容
①生涯サポート
前述の通り、IFA事業者は特定の金融商品取引業者から独立した事業者であるため、大手対面型の金融機関によくみられる3~5年サイクルの転勤による担当者変更はありません。またIFAでは他金融機関にみられる月ごとの販売目標や収益目標などのノルマがありません。
IFA先進国である英国では以下の要点からIFA事業者の拡大を政府主導で取り組んでいます。
1.アドバイザーのステータス変更(転勤や部署異動)による投資家の混乱を少しでも減らす必要がある
2.販売目標や自社グループ内金融商品の優先販売による利益相反を少しでも減らす必要がある
3.アドバイザーの責務をより明確にする必要がある
大切な資産運用の相談において、信頼していた担当者が変更となり、当初の相談内容や投資方針が正確に引継ぎされず、気付かないまま大きなリスクを負っているケースや、目標達成のための手数料率の高い金融商品の推奨、同一グループ内投資運用会社を優先的に推奨する営業方針や、「前任が案内していたものだから」など責任の所在が曖昧になっているケースなど、転勤や金融機関の経営方針による弊害は様々な場面で生じることがあります。
米国などでは住宅街の一角に老舗IFA業者が店舗を構え、「かかりつけ医」のような地元・顧客密着型で信頼を得ているケースもあります。またIFAはお客様に対して、生涯に亘ってサポートする前提で関係構築に取り組みますので、知識の習得や商品提案などにもモチベーションが高いアドバイザーが多いことも大きな特徴です。お客様にとっても、信頼できるアドバイザーと長期の関係性を持てることは有益だと思います。
②中立的なアドバイス
多くのIFA事業者は、複数の金融商品取引業者と業務提携を行っていることが多く、特定の金融商品取引業者が取り扱っている金融商品を販売しなければならないという制約がありません。
金融商品取引業者である証券会社の顧客は大きく分けて「発行体(企業)」と「投資家」に分類されますが、特に、大手証券会社では発行体増資に伴い債券や株式を幹事証券として引受け、投資家に販売することがあり、発行体からの評価を得る為に、引受けた債券や株式を積極的に勧誘してくるケースも散見されます。
IFAはお客様(投資家)の皆様からの評価が全てになりますので、最優先事項がお客様との信頼関係の構築となります。したがって、お客様の投資方針に合わせて提携先の金融商品取引業者の優位性や商品と特性を客観的にお伝えし、株取引ならA社、債券取引ならB社、ネット環境であればC社など競争力の高いものを、金融商品取引業者を跨いで提案いたします。
③利便性の向上
当社では金融商品取引法上、コンプライアンス順守は当然のこととして、アドバイザーとしての資質やITスキル向上にも取り組んでいます。これをお読みいただいてる方の中にも、業種は問わずとも、さまざまな業者との電話・メールでのやり取りが非常に面倒だと感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。昨今、テクノロジーの発展や利便性の向上に追い付いていない業者が見受けられます。
一例ですが、当社ではコロナ禍以前にもリモートPB(オンラインツールを活用した地域や時間帯を気にせずに無料で相談できるサービス)に注力していましたが、今後はSNSやオンライン面談など時流に沿ったコミュニケーションの手段もお客様との関係構築に必要不可欠であると考え、対応を進めています。
上記のリモートPBの取り組みにつきましてもお客様にストレスなく、また効率的に相談できる環境づくりという視点から生み出されたサービスです。顧客起点のソリューション提供がIFA事業者としての価値を高める要素だと思います。
3.IFAのソリューション
これまで証券取引を中心に、サービス内容など記してきましたが、私の営業経験も踏まえ実際に提供したソリューションをかいつまんでお話しします。
IFAは、金融商品仲介業者として各種金融商品をご提案しますが、事業者が持つネットワークの紹介によるお客様へのソリューション提供という側面も持ち合わせています。
具体的にはタックスプランニング(税金圧縮・相続対策)・資産管理会社の設立・クレジットカード・資金調達・IPO支援・不動産投資や不動産管理、次世代教育(留学支援など)、絵画や実物資産等々枚挙に暇がありません。
上記分野につきましては、IFAが直接具体的商材の案内をすることはできませんが、お客様のご意向やご要望に基づきご紹介をするケースが非常に多くあります。こういった業界間の連携は、実は狭く、この業界であればこの事業者が良いなど情報を多く持ち合わせているIFAが多数います。特定の証券会社や銀行などであれば紹介先は限定されますが、IFAはアドバイザーが自分で見つけてきて紹介契約を結ぶ裁量もあり、お客様のサポートを際限なく実現していくことが可能です。
お客様にとっても税金の相談はあそこ、不動産の相談ならあそこと都度調べて連絡するという手間や労力を考えた時に、IFAに一度相談しアドバイスをもらう方が圧倒的に効率的であると思います。
またIFA事業者も金融商品取引だけで解決できるお客様のニーズは限定的あることは重々認識しており、お客様へのトータルサポートという側面から見た時には他事業者との連携や紹介も複合的に活用していく必要性を痛感しております。
IFAを独立した金融アドバイザーという立ち位置ではなく、人生におけるパートナーへと昇華させていくことが業界として目指すべきものであると考えおりますので、お客様も、お困りのことはひとまずIFAに相談してみるといったことをされてみてはいかがでしょうか。今までにない、信頼できるパートナーに出会えるかもしれません。
以上、長文になってしまい大変恐縮ではございますが、お客様目線からIFAの利点や特徴について述べさせていただきました。
最後に、簡単に当社の現状についてお話しさせてください。
当社では現在アドバイザーの知識習得や質向上に向け、毎週様々なテーマで勉強会を開催しており、金融領域外の分野につきましても研鑽の機会を設けております。
またHPより直接お問合せいただいた方につかれましては、オンライン面談や直接訪問などを通じお客様の現状をヒアリング、ソリューション提供をさせていただいております
オンラインだけでなく、膝詰めでご相談などできる環境作りということで東京二拠点に加え、大阪、広島にもオフィスを配置しております。また遠方を担当しているアドバイザーもおり、オフィス所在地以外のお客様も増えてきております。
お客様のパートナーとして適切に対応できる人員の構成、環境づくりを今後も精力的に行っていきますので、お気軽にお問合せ・ご要望などお申し付けくださいませ。従業員一同心よりお待ち申し上げております。
著者情報
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- 株式会社Wells Partners
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- 東京都千代田区紀尾井町4-1 新紀尾井町ビル3F
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